<天国に一番近い場所>
 
1月6日土曜日、テュールから出発したバスは240キロ、約4時間と30分後の走行の後、とある世界遺産のある場所へ停車した。ここがかの有名な海に浮かぶ教会
<モンサンミッシェル>の建つ場所である。

モンサンミッシェルは708年大天使ミカエルのお告げにより聖オーベールが建てた礼拝堂を始まりとする。その後修道院となり僧院も増築される。現在では有数の巡礼地、また観光地となっている。<モンサンミッシェルとその湾>と呼ばれるようにこの教会が建つ、海の上というロケーションこそが旅人を魅了してやまない。
まるで映画の1シーンを見ているような世界で類を見ない美しい教会。。。

今までに見たこともないような幻想的な風景。。。海と教会が重なる場所。まるで合成写真を見ているよう。
訪れた日はあいにくと曇り空、時折小雨もちらつく風の強い日。けれどそのノスタルジックな姿はグレーな空と雨模様の下でも充分に魅力を放っていた。
ファインダーに教会が小さく入るくらいだっていい。その距離感はここでは自然と建物は一体なのだということに気付かせてくれる。
空と海と風と、その3つがバランスよく並んだら最後に主役を添える。

風はいくら強くふいていてもいい。でも空はやっぱり輝いていてほしい。キラキラと光る太陽は海と建物を更に美しく照らし出すから。
海は穏やかで限りなく青く、空は雲ひとつない。もしこんな日が存在したらきっといつまでもここから動くことができなくなるではないか。そうして目を閉じると
頭の中でいつしか美しいストーリーが始まるんだ。。。フランスで生まれた映画はフランス人女優によって限りなく華やかに演じられ、物語の始まりはそう!
こんな海に浮かぶ教会がいい。。。出会いの場所は<モンサンミッシェル>。。。そして映画のラストシーン、2人はこの教会で結婚式を挙げるんだ。。。

<レンヌ発17:05>

あの海の見える場所から65キロ、約1時間半でバスはパリへ向かう電車が停まるレンヌという駅に着いた。電車に乗るまでの時間は思い思いのんびりとした時間が与えられた。
私たちは駅の構内にある売店でいくつかの旅の思い出を探した。私は何冊かのインテリア雑誌と花模様が可愛い時計などを買った。日本に帰ってから旅の思い出に浸れるものが何か欲しかった。ほんの少しの時間でもこんな風に土産を探してしまうクセが付いたのはどうしたことか。少しくらいベンチに腰掛けて旅の余韻に浸れるくらいの心の余裕がもてると
よいと思うのだけれど・・・。

車内で出来ることは限られている。そこで出来ることもなにも特別なことでもなんでもないから割り切れていいのだ。こんな時間はむしろ落ち着いて与えられた席に座り、
車窓から変わり行く景色を眺めていることのほうがずっとスペシャルではないか。車窓から見えるその場所のその時間帯のその空の下の景色はほんの一瞬の場面であるのだから。目的地までの景色を一瞬たりとも見落とすまいと時には意地になってみたりもする。そしてほんの少しそれに飽きたら、今までの旅の日々を振り返りながら
ガイドをめくるのもいいし、疲れてたら眠ってしまえばいい。ひとときのやすらぎの時なのだから。。。


約2時間後、電車は最終目的地のパリへと到着した。パリは5度目。まだまだ見るところはたくさんあるけれど複数回の訪れはそろそろどの場所に比べても
ほっとするくらいの安心感は得られるようになった。パリはやっぱり落ち着く。出来ればず〜とここに留まりたいと思えるほどに。今回も時間に限りはあるのだ。
まだ行ってみたい場所、やってみたいことは沢山あるのだ。何度訪れても飽きさせることがない場所、パリ。今回はどんな経験が出来るだろう。とっても楽しみだ。

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さぁ!TGVに乗って旅の最終地パリへ☆どんな思い出が出来るかな?楽しみです#^O^#

TGVの中でちっちゃなフランスの男の子と出会えました♪パリまで一緒♪
キラキラ輝くブロンドにブルーeyeのエンジェルみたいな♪
ころころと良く笑うそれはそれは可愛い男の子でした#>〜<#

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